ダブリンワークショップ

〜きっと見つかる 自分の中にあった次の自分へのヒント〜

とある高校の先生の、すごい実践!(演劇を用いたコミュニケーション教育)

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11月18日㈰に、学習院女子大学に行ってきました。

 

大学、いつもはお仕事に行くことが多いんですが、今回はシンポジウムを聴きに。

 

 

学習院女子大学では、毎年学生さんとプロのアーティストが一緒に、pafe.GWCという催し(演劇祭のようなものかな)を企画・運営しているんだそうです。

 

今年は11月4日~11月25日で開催されています。面白そうな企画がたくさん。

http://pafe-gwc.info/index.html

 

 

今回ひゅ~ちゃんの目に留まったシンポジウムのテーマは、「演劇はどのように社会とかかわっていくか」 。

 

最近ちょっとだけですが、大学で演劇を用いたワークショップのお手伝いなんかもさせていただいたりしてるひゅ~ちゃんにとって、とても興味深いものでした。

 

 

登壇されたのは、内野儀さん(学習院女子大学教授)、田野邦彦さん(NPO法人PAVLIC)、齋藤夏菜子さん(福島県立ふたば未来学園高等学校教諭)、山田裕幸さん(pafe.GWCプログラムディレクター)の4人。

 

お話の中心になったのは、福島県の高校教諭、齋藤先生の実践紹介でした。

私の故郷の高校(それも、浜通り!)にこんな実践をされている若き女性がいるとは!

恥ずかしながら、昨日初めて知りました。

 

 

齋藤先生は、ふたば未来学園高等学校に赴任する前にもいわき総合高校で演劇の手法を用いたコミュニケーション教育を実践されていて、そこで大きな成果をあげてこられた方です。

 

先生がいわき総合高校に赴任されたのは震災後で、原発被害で避難してきた子、もともとその土地に住んでいた子、遠くからこの高校を目指して入学してきた子、親御さんの原発処理の仕事の関係でこの土地に来た子、など、さまざまな背景を持った生徒さんたちがいたんだそうです(今もですね)。

 

とてもセンシティブな状況だったことは、容易に想像がつきます。

 

その子たちに向き合って、演劇人の力を借りながら「演劇の手法を用いたコミュニケーション教育」を手探りで奮闘・実践してこられた様子と、それに呼応するかのような生徒さんの成長のお話は、じんわりと心に響きました。

 

 

私が驚いたのは、実は齋藤先生は、英語の先生であるということ。

大学で教育演劇を専門に学んだ方ではないんですって!

 

(たぶん)新卒でいわき総合高校に赴任して、「コミュニケーション教育をやってくれないか」というオーダーに応えるためにご自身で勉強なさって、東京その他の演劇人とつながりを作って、作り上げてこられたということに、非常に驚き感動しました。

 

人が人を思う気持ちは、ものすごいパワーをもたらすのかもしれないですね。

 

 

演劇は人と人と間の芸術。

心と体は繋がっている。

人は思い込みで生きている。

演劇を使うと、安全な場で失敗経験をすることができる。

人は失敗から学べる。

 

 

齋藤先生やシンポジストの方々のコメントには、演劇の社会的な意義、特に教育に関する意義のようなものが、たくさんにじみ出ていました。

 

 

演劇、もっともっと初等・中等教育の中に取り入れられてほしいなあ。

私もそうした活動に取り組みたいなあ、と思いました。

もっと勉強をして、人ともつながっていかなければいけませんね。

 

 

※なお…。

いわき総合高校の授業で生徒さんが飴屋法水さん(演劇人)とともに作った「ブルーシート」という作品は、第58回岸田國士戯曲賞を受賞されています。

 

それも驚異的なことだと思いますが、受賞の背景にある生徒さんや先生方の奮闘に真の価値があるのだと思います。

 

(ひゅ~ちゃん)