はやひろさんから「『協働』のメタファーって?」のバトンを受け取ったとき、ひゅ~ちゃんの頭をよぎった一冊の本があります。
その本の名前は、「コン・ティキ号探検記」。
ノルウェーの人類学者トール・ヘイエルダールとその仲間たち計6人が、1947年に手作りの大きないかだに乗って、南米のペルーから南太平洋のポリネシアまで、太平洋を航海をしたときの様子を描いたドキュメンタリーです。
手作りのいかだで太平洋に乗り出すなんて、どんな酔狂な人たちなんだろうって思うかもしれませんが、さにあらず。
彼らは、「ポリネシア人の祖先は、南米から海を渡って渡来したアメリカ・インディアンである」という仮説の検証のため、この冒険に乗り出したんです。
当時と同じ製法、材料(竹、マングローブ、麻、バルサ、松など)で作った何の動力も持たないいかだが、海流や風の力だけでちゃんとポリネシアに着くことができたら、仮説が立証できると考えたんですね。
もちろん、順風満帆な航海のはずはありません。
悪天候あり、サメなどの危険生物との接触あり…。もう、次から次へと、予測不可能ないろいろな事件が起きます。
そんなアクシデントを、6人のクルーが力と知恵を出し合って乗り越えていくのです~!
ドキドキ、ハラハラ、ワクワク!
いろんな難局を乗り越えて、最終的に彼らは、無事ポリネシアに到着することができ、彼らの念願だった先の仮説の立証をすることに成功します(感動…)。
ひゅ~ちゃんは、この本(というか、エピソード)が大好きなんですね~。
話が長くなりましたが、コン・ティキ号の上で行われていたようなことが、「協働」なんじゃないのかな~って思ったんですよね。
すなわち、「協働」のメタファーは「荒海を航海するクルーたちの行動」である。
どうかな~? わかりにくいかな(笑)。
どんなところが「協働」っぽいのかな、と考えてみたんですけどね、
・ひとつの目標に向かって
・集まったメンバーが
・それぞれの得意を用いて主体的に考え、行動し
・みんなで考え、力を合わせて
・その時々に起こることに対応したり、難局を切り開きながら
・一歩一歩進んでいく
ってことなのかな~と思いました。
誰に強制されるわけでなく、あくまひとりひとりが主体的に動く。
自分の仕事はもちろんするし、他者とも積極的に絡む。
それが、チームにとっていいこと(目標達成に有益なこと)につながる。
そんな感じですかね。
それともうひとつ。
「協働」は特別なことじゃなく、あくまで普通のことなんだ、ってことも感じました。
コン・ティキ号の冒険は、スーパーヒーローでも何でもない、ごく普通の成人男性たちがやったことなんです。
でも、彼らが力を合わせて成し遂げたことは、なにげにすごいことだったりする。
さらに付け加えますとね、この本には、大変な時ばかりが描かれているわけでもないんですよ。
海が荒れていないときは、のんびり釣りをしたり、日光を浴びてのんびりしたりする様子も描かれていたり…。
そういうのが、すごく素敵だな~と思うわけです。
そして、「協働」がうまくいっている会社とかの組織も、実はそんなふうなんじゃないのかな~と思うわけです。
どうかな~?
皆さんの考える「協働」のメタファーも、ぜひ聞かせてください。
なお、「コン・ティキ号探検記」は河出文庫にラインナップされていますよ。
よかったら読んでみてください(^^)。おもしろいよ。
(ひゅ~ちゃん)